コンサルタントなどのハイクラス人材が持つ能力とは?
ハイクラス人材の特徴は?
高収入・ハイキャリアを実現している優秀な人々は、どのような能力を持っているのでしょうか。
どのようなシーンにおかれてもきっちりと役目を果たし、確実にキャリアを積み上げていくハイクラス人材の特徴に迫ります。
【この記事を読むメリット 】
- ハイクラス人材の能力がわかる
- 高所得を実現する方法がわかる
ビジネスパーソンはスピードが最重要
昨今の労働市場の動きとして、終身雇用が今後緩やかに衰退していくことは議論を待ちません。
経団連会長・中西氏の「企業は終身雇用を守れない」という発言を受け、多くの企業がバタバタと人事制度の見直しを行っているところです。
詳細は他の記事に譲りますが、終身雇用が続けられなくなった背景には、「ビジネスの短命化」があります。
誰もが知る大手企業であるSHARPや東芝が衰退したり、急成長したライブドアが(一時)解体したりと、デジタルのレバレッジが利くようになり、またグローバル化が進む流れの中で、数年先の業績予測も立たなくなったのです。
そんな環境で、1人の社員を定年まで40年も食わしていける自信はどこの企業も持てません。
そこで企業が必要とするのは、素早い方向転換ができる人材です。
簡単にこれまでの(古くなった)やり方を捨てることができ、新しいイケている方法を取り入れることができる、そんな人材を必要としています。
- 終身雇用の衰退にはビジネスの短命化が影響している
- 個人にもスピードが求められる
ビジネススピードの高速化
現代においてはIT技術を筆頭に、日々新しいビジネスが生まれています。
数年前まではマイナーであったiDやPaypayなどのスマホ決済や個人間の送金は私たちの生活に浸透しており、またビジネスの世界でも、国内外で企業の時価総額上位は大きく変わってきました。
FANG(Facebook / Amazon / Netflix / Google)と呼ばれるIT企業が、これまでの企業よりも遥かに早いスピードで大きな収益を上げるようになり、またそれらの提供するSNSなどのツールを活用することで収益を得るビジネスモデルもできています。
企業が高給を払ってもいいと思う人材
このようにスピードが要求されるビジネスシーンにおいて、どのような人材が求められるでしょうか。
企業文化の継承や、内外有力者とのコネクション、特定領域の知見などを有している労働者については「積上げ・アドバンテージ」があるため、優遇されるべきと思いますが、これまでにないビジネス(手段)を始める場合には、誰もがその領域の経験は0からのスタートです。
営業職ではインターネットでの営業・販売を開始する、人事ではSNSで企業アピールをし応募者を増やす、候補者にアプローチするなど経験のない領域でも成果を出し続けることは難しいため、コツをつかめば安定して成果を出せたこれまでと比較し「変化に対応して成果を出し続ける」ことができる必要があるのです。
ハイクラスの人材、あるいは高収入のポジション・仕事はこの能力が高いことが必要になります。
ハイクラスの条件は「機転が利く」こと
ハイクラス人材に必要な能力は2つ
常にビジネストレンドをフォローできる、機転の利くハイクラス人材であるために必要な能力は以下の2つです。
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周辺知識のキャッチアップ
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プロジェクト制への習熟
能力1.周辺知識のキャッチアップ
1つは従来の方法に慢心せず、周辺知識のアップデートを行うことです。
先に述べたように、技術活用は日進月歩で進んでおり、数年で主役が入れ替わることもあります。
テレビや電車の車内広告などの存在感は日々低下し、インターネットのサイトを筆頭に、SNSやYoutubeなどの動画コンテンツがマーケティングの主役となってきています。
紙の新聞も過去の産物であり、会員制のネット配信や、あるいはyahooニュース・Gunosy・SmartNewsなどで代用されている方もいらっしゃるでしょう。
このような状況で直接に自分の担当領域に関係がない情報でも、「自分に今後関係してきそうなものは何か」または「自分が活用できそうなものは何か」について常にアンテナを張ることが重要です。
ビジネスの効率化・トレンドを止めることはできません。私たちがすべきことはトレンドについていくこと、また先取りすることです。先取りまでは難しいかもしれませんが、遅れないことです。
最低限のPCスキルも身につけたい
周辺領域として、デジタルに限定すればOffice系(word・excel・powerpoint)は、うまく使いこなせない方は慣れておくとよいかと思います。
個人的な感覚値ではありますが、excelの関数やシンプルなマクロをプログラムできるようになれば、しばらくは活躍ができます。
筆者は国内に6,000人を超える社員を抱える外資系総合コンサルファームに所属していますが、vlookup関数・countif関数などが使用できない社員もいます。
日本はITリテラシーが低いという情報は良く見かけますが、全くその通りかとおもいます。
「ライバルのレベルが低い」とプラスにとらえ、今から身につけておくとよいかと思います。
能力2.プロジェクト制への習熟
もう1つの能力は「プロジェクト制への習熟」です。
新しいビジネスのトレンドが発生した際、そのトレンドを従来のワークスタイルに適合させるため、「通常にはない作業」が発生します。
この「通常にはない作業」のことを総称して「プロジェクト」と呼んでいる、というのが筆者のイメージです。
新規事業開発プロジェクトや「XX導入プロジェクト」と表現するとわかりやすいかもしれません。大なり小なりすべてのビジネスで発生している、通称:大きめの案件です。
その「プロジェクト」で成果を発揮できることが、ハイクラス人材の条件です。
組織を動かす推進力があればなお可
先程の「周辺知識のキャッチアップ」が個人レベルでの取り組みであるのに対し、こちらはプロジェクトメンバー・企業にまで影響する取り組みです。
ハイクラス人材は、新しいトレンドを導入しようとした際に発生する、プロジェクトの立ち上げ・企業内での抵抗勢力への調整・課題やリスク、コストスケジュールの管理などのスペシャリストとなり、プロジェクトを成功に導く役割を果たします。
このプロジェクトを成功に導く能力こそ、ハイクラスに求められるスキルです。
「普段と同じことをミスなくこなす」であれば、優秀な大学生でもおそらくできるでしょう。ただし、社内の今の運用を知りながら、新しい風潮を取り入れるという一大イベントで舵をとるスキルは、かなりのハイクラス人材でなければ務まりません。
ハイクラス人材を目指す
このように終身雇用を前提としない社会への転換において、その背景にはビジネスの短命化があり、機転が利くハイクラス人材になることで企業から引く手数多の人材になることができます。
コンサルファームで鍛える
コンサルティングファームでは、仕事の進め方自体がプロジェクト制であり、また都度違った属性(業界・分野・工程)の案件を担当することになるため、周辺領域のキャッチアップ力も自然に身につきます。
筆者がハイクラス、とは言えませんが、同じ職場の同僚は総じて優秀と感じられ、また転職する際にもすぐにより高収入の企業に決まっている印象です。昨今、コンサルティングファームの採用が加速しているという情報もありますが、スキルを身につけて上を目指せるという点でも注目されているのかもしれませんね。
BUSINESS INSIDER JAPAN - 止まらない就活でのコンサル人気
そして、ハイクラスなスキルを持ったコンサルタントがクライアント企業から求められるということは、クライアント企業において、プロジェクト推進を担える社内の人材が不足しているという状況下で、外部コンサルの力を借りるしかないという背景があると筆者は見ています。
今回の観点で自分に磨きをかけることで、コンサルティングファーム内だけでなく、幅広い企業から高く評価される証明ともいえるでしょう。