【AIスコアリングで人生が変わる】中国に続いて人が点数でラベリングされる時代に
AIの活用が進んでくる中で、人に点数をつけ、その点数によって特典が受けられるような世の中になってきました。
IT技術に力を入れている中国では、すでに結婚の条件にもなるほど存在感がある指標になっています。
人がスコアで評価される時代、置いて行かれると低スコアと判定されてしまい、いつの間にか損をすることになってしまうかもしれません。
そこで今回は日本のスコアリング今とこれからをご紹介します。
【この記事を読むメリット 】
- スコアリングの意味が分かる
- スコアリングを活用できるようになる
新しい波に乗りましょう。
それでは今回のコンテンツです。
スコアリングとは
スコアリングとはその名の通り「score(点数)を付けること」です。
テストのように評価基準を設けて、この場合は80点、この場合は60点などと評価をします。
学校のテストの点数で学生の評価が決まるのと同様のイメージです。
- 国語60点
- 数学50点
- 社会80点
- 英語90点
- 理科70点
この場合、5科目平均で70点の学生というスコアリングになります。
大学受験の際にセンター試験の点数で学生の出来を見るように、共通の基準で点数をつけ、比較し、その先の決断(合否の判断)をすることを目的としています。
個人のスコアリングが始まる
これまでスコアリングといえば、会社の業績や経営を評価する際に企業スコアリングが主でした。
テストの点数が通う学校や塾によって難易度が違うのと異なり、企業は同じ物差しで自己資本比率や利益率を比較できるからです。
しかし、最近はAIやデータ活用の普及により、人をある程度同じ物差しで測れるようになってきました。
- 毎日朝ごはんを食べる人は○○な傾向がある
- 考えるより先に行動する人はXXな傾向がある など
膨大な人と行動のデータから、質問の回答と傾向が見えてきているのです。
そのため、私たちは今や因数分解や元素記号などを思い出しながら、難しいテスト受けなくても、簡単に人として点数がついてしまうようになっています。
これからは人のスコアリングが始まります。
身近なところではSNSサービスのLINEスコアや、みずほ銀行のJScoreなどでもスコアリングを導入し始めています。
先ほどのような質問に回答していくことでスコアが算出され、その点数次第でサービスが受けられる、といったものです。
学生・社会人・ニート、老若男女同じ基準で点数が付きます。
個性が点数に負ける日
この人のスコアリング、最先端は中国です。
中国では「芝麻信用(ゴマしんよう)」という会社のスコアリングが広く普及しており、このポイントが低い人は結婚相手としてふさわしくないと判断される場合もあるなど、人生に影響があるレベルの存在感を持っています。
これまで、人の評価は共通化されていなかったため、
- 彼は年収は高くないが優しい
- 彼女は仕事は遅いが気が利く
などそれぞれの基準で評価をされていましたが、スコアリングが普及し、多くの情報を処理できるようになっていくと、「性格・資産・考え方すべて考慮して89点」など点数付けができてしまうようになります。これは危ない。
個性が見えなくなって、人が数字で見られる時代が来る。
スコアリングのベースは統計
スコアリングの考え方として、確率・統計がベースとなっています。
先ほどの例を挙げると、
毎日朝ごはんを食べるひとの82%は健康的な生活を過ごしている
週5回以上朝ごはんを食べるひとの71%は健康的な生活を過ごしている
週3回以上朝ごはんを食べるひとの55%は健康的な生活を過ごしている
週1回は朝ごはんを食べるひとの34%は健康的な生活を過ごしている
という統計的なデータをもとに、複数の質問から暮らしの健康度を特定したりすることになります。
また、みずほ銀行のJScoreなどは点数次第で低金利ローンが組めるようになりますが、これも「毎朝朝食をとる人のXX%は滞りなくローンの返済をする傾向がある」という統計から、良い条件で貸し付けをしているものと考えられます。
統計の知識により、人のスコアを決めていくのがこれからのスコアリングモデルです。
統計を味方につけよう
質問の意図を推測すると、嘘の良い回答をすることで高得点を取りにいくこともできそうですが、本来は正直に回答をするべきです。バレたときは減点やアカウント削除などのペナルティも大きいことが予測されます。
統計的によいと思われている毎日の朝食や読書・規則的な睡眠などのアクションは、日常から取り入れていくことで、今後のスコアリング社会を充実させることが可能になるでしょう。
2019.8.10 公開